先日ご紹介した「神奈川県賃金アップ支援金」の記事では、「どうせ10月に最低賃金は上がる」という前提でお話ししました。その後、実際に神奈川県の最低賃金額が正式に決まりましたので、続報としてお伝えします。
最低賃金、時給1,279円に正式決定
令和8年8月5日、神奈川地方最低賃金審議会の答申を経て、8月31日に官報公示が行われ、神奈川県の最低賃金が正式に改定されることが決定しました。
| 現行の最低賃金 | 時間額1,225円 |
|---|---|
| 改定後の最低賃金 | 時間額1,279円 |
| 引き上げ幅 | 54円(4.4%) |
| 発効日 | 令和8年10月1日 |
| 全国順位 | 東京都に次ぐ全国2位の水準 |
つまり、10月1日以降は神奈川県内のすべての事業所において、時給1,279円以上の支払いが法律上の義務となります。
ここが重要:「10月に上げる」では支援金に間に合わない
前回もご紹介した「神奈川県賃金アップ支援金」ですが、対象となる賃上げの実施期間は令和8年4月1日〜9月30日に限定されています。
つまり、
- 10月1日以降、法律に合わせて時給を1,279円に引き上げる → これは「法律で決まっているから仕方なく」の対応であり、支援金の対象期間外なので支援金はもらえません
- 9月30日までに自主的に時給を引き上げる → 法改正への対応を前倒しで済ませつつ、支援金の対象にもなります
同じ賃上げをするのであれば、9月中に済ませるかどうかで、支援金を受け取れるかどうかが変わってしまう、ということです。
残された時間はわずかです
本日時点で、9月30日の期限まで残りわずかとなっています。支援金の申請には賃金台帳などの証明書類の整理も必要になりますので、これから着手される場合はお急ぎください。
また、支援金自体も先着順(申請期間:令和8年5月29日〜12月4日、予算額に達し次第終了)であるため、賃上げの実施が9月30日に間に合ったとしても、申請自体が遅れると予算切れで受け取れない可能性もあります。
支援金の概要(おさらい)
| 対象 | 神奈川県内に事業所を有する中小企業者等 |
|---|---|
| 賃上げ実施期間 | 令和8年4月1日〜9月30日 |
| 対象従業員 | 雇用保険の被保険者(またはこれに準ずる者)で、引上げ前の1時間当たり賃金が1,500円未満の者 |
| 申請期間 | 令和8年5月29日〜12月4日まで(予算額に達し次第終了) |
| 申請区分 | 引上げ額 | 1人あたり交付額 | 交付上限額 |
|---|---|---|---|
| 区分1 | 時給50円以上 | 5万円 | 1事業者あたり250万円(50人) |
| 区分2 | 時給100円以上 | 10万円 | 1事業者あたり500万円(50人) |
今すぐご確認いただきたいこと
- □ 現在、時給1,279円未満で働いている従業員がいる
- □ その従業員は雇用保険に加入している(またはこれに準ずる)
- □ 9月30日までに時給を50円以上引き上げることができる
- □ 賃金台帳など、引上げ前後の賃金がわかる書類を用意できる、または今から整理できる
一つでも当てはまる場合、まだ支援金の対象になる可能性があります。
まとめ
- 神奈川県の最低賃金は10月1日から時給1,279円(54円引き上げ)に正式決定
- 10月以降の法対応としての賃上げでは支援金の対象外
- 9月30日までに自主的に賃上げをすれば、法改正への対応と支援金の受給を同時に実現できる
- 賃上げの実施だけでなく、申請自体も先着順のため早めの準備が重要
申請代行のご依頼は、当事務所までお気軽にご相談ください。
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